はばばばば

長くなりそうなことや取っておきたいことを記録します

【読書】「本を読んだら、自分を読め」を読んでみました

夜分遅くに失礼します。アオヤマです。

そういえば小飼 弾さん著の「本を読んだら、自分を読め」をようやく読み終わりました。

image Amazon.co.jp: 本を読んだら、自分を読め 年間1, 000, 000ページを血肉にする 読自 の技術: 小飼 弾: 本

(大先輩からお借りしていたんですけど、それきり2ヶ月近く経っていたんですかね? 大変お待たせしました…。一時精神的グロッキーに苛まれ途中で止まってたんですけど、そもそも読みやすい構成だったため気が付けばある日サクッと読み終わっていました。良かった良かった!)

この記事では本書に関する概要や簡単な感想を書いておきます。

情報過多で大体のネットウォッチャー(死語)が死んでいる

RSSフィード から SNSを通じた話題 のやりとり、 まとめサイト 等々。ここ最近は(インター)ネットを中心に情報は益々溢れかえっています。

そもそもネットの無かった時代にも情報は溢れていました。バラエティ系情報番組健康系通販番組 などのテレビから来る情報や、あるいはそれよりウン十年も以前から 自己啓発本 は書店に溢れていましたし…。「そこに山があるから」的感覚で情報に飛びつき貪る日々が今日まで続いていたりするのです。

また最近はデバイスも進化し、スマートフォンのような手のひらに収まる携帯端末でいつでもどこでも飽きること無く情報に触れることができるようになりました。しかし、殆どの人が感じているように、それらの 情報をありったけ吸収したところで後(自分)には何も残らない ことが多い…。そしてまた、別の情報に飛びつく。

酷い時には後で読もうと取っておいた(ブックマークした)まま何年何ヶ月も放置していたりします。目には見えない積ん読。それらが積み重なり、神経質になってしまった場合は デジタルな わだかまり となって凝り固まっていきます。

知識を手に入れるためではなく活かすための指南書

そもそも情報は読み取るだけでは価値は生まれません。情報は情報そのものに価値があるわけではなく、「(それらを)どのように組み合わせ」「何に活かすのか」が何より重要です。「当たり前のことを言うな」? でも、関心の赴くままに情報を手に入れている内に 目的が分からなくなった り、それらを 検証無しにそのまま受け入れてた りしませんか?

本書では(「本を読んだら―」というタイトルからは意外に感じられるかもしれませんが) 情報≒知識 をどのように手に入れ どのように活かすべきか についてそのものズバリ説いています。また、あくまでも著者独自の流儀が入りますが、限り無く具体的な方法が載っています。

「残念ながら本を読むだけで自分を変えられたり、ましてや永久に悩まなくなったりすることは、ありません」 「本は決して人を助けてくれません」 「しかし、本を読むことで 自分を救える自分 になれます」

本書は 情報過多社会 を彷徨う 目的なき現代人 にとってこれ以上無い教典にもなりえるでしょう。

本を読めない人にこそ薦められる本

じっくりと腰を据えて本を読まなくなった人にこそ、本書はお薦めできます。

本書は軽い文体は元より、著者の自伝的要素を絡めながら実に分かりやすくお話を展開させてくれます。また、 重要な事はお話の中に繰り返し織り交ぜられている ため、軽い気持ちで読んでいても心に留まりやすい作りになっています。

また、1つのお話が2000文字にも満たない 構成になっていることも特徴です。2000文字といえば読み慣れている人には 数分かそれ以上に早く読み終わってしまう位の文量 です。忙しい時間の合間にもサクッと読めてしまう、ブログのような読みやすさがあります。(著者が書評を中心としたアルファブロガーを自認していることにも頷けます。)

反面、構成についてはそこまで練られていないという捉え方もできます。 持論が強調されたり、著者の気持ちの赴くままに話が展開されるため、そこに乗れない人は読み進めることが難しくなってしまうかもしれません。本書の中でも「本を読むということは、その本の著者と会話するということ」という言葉が出てきますが、それは正に本書において体現されています。

まずは軽く会話を楽しむつもりで手に取って読んでみましょう。もし著者と気が合えば、その先に待ち受ける膨大な知識も怖くなくなってるかもしれませんよ?

目次

  1. だから、僕は本で強くなれた
    • 自分を救うしくみはこうしてつくれ
    • 付き合う人を変えるように、読む本も変える
    • 僕の先生は、本で十分だった
    • etc
  2. 本の読み方を変えれば、自分が変わる
    • 本を読む時間もないほど働いていないか
    • 労働と読書が僕の青春だ
    • 本に実利を求めすぎるとかえって損をする
    • etc
  3. 本屋を歩けば、見える世界が変わる
    • 20代こそ本にお金をつぎ込もう
    • 不安を本で埋めてはいけない
    • 効果的な書店の歩き方
    • etc
  4. アウトプットすれば知恵はもっと身につく
    • 財産としての本
    • 読んだ本は記録しよう
    • ウェブで発信するコツ
    • etc
  5. 本当の教養は人生を豊かにする
    • リア充になりたかったら本を読め
    • みんなの評価はあてにならない
    • 本当の教養とは何だろうか
    • etc